技術情報
ベント式射出装置とは

ベント技術とは、射出成形において金型内の空気やガスを効率的に排出するための技術です。 弊社ではベント技術をゴム用射出成形機における重要な要素技術の一つとして捉えており、基礎的な試験の実施により技術データを蓄積し、ベント技術を向上すべく取り組んでおります。
about
ベント式射出装置とは
ベント式射出装置の主な効果
ゴム成形をする場合、様々な要因によりゴム材料中にガスが混入する恐れがあります。このガスはゴム成形品内で空隙となり品質上の問題となります。べント式射出装置はゴム材料からこのガス成分を除去し、成形品の品質を向上させるための装置です。材料内部の空隙は、真空射出機構では取り除くことができない部分となり、組み合わせることとでよりエア不良の低減が可能となります。また、材料から空気が抜かれる事により2次加硫時の内部空隙の発生を防ぎ、ガス成分の放出が減少する為、サイクルアップにも貢献いたします。

evolution
松田製作所 ベント式射出装置の進化
第一世代ベント式射出装置の技術的問題点
松田製作所の第一世代ベント式射出装置は、期待する効果を発揮した一方で、技術的問題も抱えていました。
(1)ダム部がボトルネックとなることによる可塑化能力の低下
(2)スクリュと一旦のダム部分に起因する個別最適化の際のコスト増
(3)ダム部及び周辺の部品が経年劣化することによる効果の変動
(4)特注スクリュ使用により、汎用スクリュとしての利用が困難

第二世代ベント式射出装置
第一世代ベント式射出装置の問題点を解決し、第二世代ベント式射出装置を現在販売しております。
(1)ダム部の拡張による可塑化能力の向上
(2)ダム部のみのカスタマイズ及び交換可能な仕組みによる効果の最適化及び維持
(3)射出部分に汎用スクリュを利用することにより、汎用機としての利用が可能
(4)ベント効果の向上による脱気性能の向上

<性能比較>

<ゴム材料の比重測定結果>
